経費になるかどうかの判断

おはようございます。愛媛県西予市の税理士 古谷です。

確定申告の進捗具合はいかがですか?

「まだ2月だから…」「あと3週間もあるし…」なんて声もちらほら。

なんて言ってますと一瞬で3月15日(今年は3月16日)がやってきますよ。(笑)

私はお請けしている確定申告は2月中にすべて終わらせてしまう予定です。

 

最近「このレシートは経費にできますか?」って聞かれることがあります。

社長や事業主の方からすれば、お金を払ったのだから少しでも経費にしたいという気持ちがあるのは当たり前だと思います。

私は「これが経費になるかどうかの判断は税理士でも税務署でもなく社長ご自身でするものですよ」とお答えします。

経費になるかどうかは「事業との関連性」「金額の妥当性」「客観的事実の有無」で判断します。

 

①事業との関連性…売上を上げために必要な費用か?

②金額の妥当性…売上に必要な経費として金額が多すぎないか?

③客観的事実の有無…主体は誰になっているか?

 

 ①事業との関連性

  その経費が売上を上げるために必要かどうかを考えます。例えば飲食費。

  もちろん家族や友人との飲食費は経費になりません。対してお客さんとの接待

  費用であれば、今後の売上につながる可能性があるので経費になるといった具

  合です。

 

 ②金額の妥当性

  ①の事業との関連性はあるとしても金額が大きすぎると判断が難しい場合が

  あります。例えば出張時の宿泊代。もちろん出張なので経費になるのですが、

  1泊10万も20万もするホテルに宿泊している場合、「こんな立派なホテル  

  に泊まる必要ありますか?社長の個人的な希望が入ってませんか?」と疑いが

  かかるかもしれません。

 

 ③客観的事実の有無

  これは一番わかりやすいです、会社の場合であれば契約書を見ていただき契約

  者が誰になっているのかで判断します。形式ではなく実態で見るとは言え、

  こういった客観的事実があると経費と主張しやすいと思います。例えば車の

  ガソリン代。実際は営業でも利用し実はプライベートでも利用している車が

  あるとします。車の所有者が社長個人であると、正確に㎞数や時間を記録し

  実際に事業用に使っていることを証明しないといけません。対して所有者が

  法人の場合、法人の持ち物は事業活動を行うために所有しているものなので

  ガソリン等も経費にしやすいことになります。(あまりに逸脱した費用は難し

  いかもしれませんが…)


これらを判断するのは税理士でも、税務署でもなく、社長自身となります。

正確な事実を知っているのは社長だけです。社長が事業に使ったと嘘偽りなく判断すれば原理原則から言えばそれは経費です。その上で我々税理士は過去の例や他社の例と見比べて「これは経費にならない可能性がありますよ」と助言します。

だから頭ごなしにこれはダメだって切り捨てるのはおかしいんですけどね。


とはいっても、過去に犬の購入代金を経費にされている方がいました。事業に関係ありますか?と聞いたら「自宅での癒しです。明日の仕事の活力になります。なので経費です。」との回答。。。さすがにこれはダメですって言っちゃいました。


我々と社長様との適正な信頼関係が構築できる様なご判断をお願いします。


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